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第三者のSEOスコアはKPIにしてよいか|出どころ3分類で指標と運用を選び分ける

Moz は DA など独自指標・被リンク・キーワードを扱う老舗グローバルSEOツール、ATK は日本語の記事制作〜公開〜改善の運用基盤。指標で評価を分析したいか、日本語で問い合わせを作りたいかで選択が分かれます。

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ATK編集部

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第三者のSEOスコアはKPIにしてよいか|出どころ3分類で指標と運用を選び分ける
目次

結論から書く。第三者ツールが提供する独自の「サイト評価スコア」は、Googleが公表しているランキングシステムの一覧には含まれていない。だからこの種の指標は、順位の原因ではなく、競合と自社をおおまかに並べるための目安として扱うのが正しい。指標を上げること自体をKPIに置くと、上がっても問い合わせが増えない期が生まれる。

この記事は、従業員50〜500名規模のBtoB企業で、SEOの月次報告に独自スコアの推移を載せている担当者と、その数字を見て予算を判断している責任者に向けて書いている。外部から「まずドメインの評価を上げましょう」という提案を受けたが、それが売上とどうつながるのか説明を受けても腑に落ちない、という状況が想定読者だ。なお本記事はMoz製品の機能比較表ではない。各社の機能と料金は変動するため、公式サイトで確認する前提で、ここでは指標の扱い方という判断軸だけを示す。

Googleが公表している仕組みに独自スコアは入っているか

入っていない。Googleは「ランキング システムのガイド」で、自社が使用している主要なランキングシステムを列挙している。BERT、ニューラルマッチング、RankBrain、PageRank、リンク解析といった中核のシステムのほか、鮮度、ローカルニュース、パッセージランキング、サイトの多様性、スパム検出、信頼性、レビューシステム、オリジナルコンテンツのシステムなどが挙げられている。この一覧に、第三者が提供する独自のドメイン評価指標は含まれていない。出典:Google 検索セントラル「Google 検索ランキング システムのガイド」(最終更新 2025年12月18日)https://developers.google.com/search/docs/appearance/ranking-systems-guide?hl=ja

これは「独自指標が無意味だ」という意味ではない。読み取れるのは、独自指標はGoogleの内部処理を推定した外部の計算結果であって、Googleが参照している値そのものではない、ということだけだ。したがって使い道は、競合と自社の相対位置を粗く把握することに限られる。

期待値の置き方についても一次資料がある。Googleは公式のスターターガイドで「残念ながら、Google でのランキングがトップになるような秘訣はありません」と明記し、有用で信頼性の高いコンテンツ、クロールしやすいサイト構造、読みやすさとリンク構造といった実践を推奨している。出典:Google 検索セントラル「SEO スターター ガイド」(最終更新 2025年12月18日)https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/seo-starter-guide?hl=ja 特定のスコアを上げれば順位が上がる、という因果はここには書かれていない。

スコアを上げようとして踏みやすい地雷

もう1つ確認しておくべきなのが、指標を上げる手段のほうだ。Googleのスパムポリシーは禁止行為を項目立てて列挙しており、その中にリンクスパムが含まれている。あわせて、大量生成されたコンテンツの不正使用は、ユーザーをサポートすることではなく検索ランキングの操作を主な目的として大量のページを生成することと定義されている。出典:Google 検索セントラル「スパムに関するポリシー」(最終更新 2026年5月18日)https://developers.google.com/search/docs/essentials/spam-policies?hl=ja

つまり、独自スコアを短期間で動かそうとすると、手段の側がポリシーに触れる領域に入りやすい。指標を目標に置いた瞬間に、リスクの高い手段が合理的に見えてしまう構造がある。ここが指標運用のいちばん危ない点だ。

独自スコアをKPIに置くと何が起きるか

実際に起こりうる状況を3つ挙げる。

  • スコアは上がったが問い合わせが増えない状態:月次報告のスコアは右肩上がりで、社内では成果として受け止められている。ところが問い合わせ件数は前年と変わらない。スコアと問い合わせの間にどんな経路があるかを誰も説明できないため、次の打ち手も決まらないまま予算だけが継続する。
  • 被リンク獲得の外注に予算が向かう状態:スコアを上げる手段としてリンク獲得の提案を受け、月額で発注する。獲得したリンクの出どころを自社で確認できておらず、ポリシーに触れる手法が混ざっていても気づけない。リスクを負っているのは発注側である。
  • 比較検討型のページが放置される状態:指標の改善に工数が向き、比較・費用・選び方といった意思決定に近いページが数年前のまま残る。実際に問い合わせを生んでいるのはこちらのページなので、指標が改善しても売上は動かない。

3つに共通するのは、指標を目標として扱っている点だ。目安として扱えば、KPIは別の場所に置くことになる。

指標の出どころ3分類|どの数字を何に使うか

使っている数字を、Googleが公表している仕組み・第三者が推定した指標・自社の実測値の3つに分類する。ここではこれを出どころ3分類と呼ぶ。分類が決まれば、どの数字をKPIに置き、どの数字を参考にとどめるかが自動的に決まる。

分類具体例何に使えるか使ってはいけない用途
Googleが公表している仕組みランキングシステムのガイドに挙げられている項目、スパムポリシーの禁止事項やってよいこと・避けることの線引き順位の予測。個別の重みは公表されていない
第三者が推定した指標外部ツールが独自に算出するサイト評価スコアや難易度の推定値競合と自社の相対位置の粗い把握、対象キーワードの絞り込みKPI。改善目標として掲げること
自社の実測値表示回数、クリック数、記事単位の問い合わせ件数、商談化数KPI。打ち手の当たり外れの判定他社との比較。取得条件が違うため比べられない

報告に載せている数字を、この3分類に振り分ける手順は次のとおりだ。

  1. 直近3か月の月次報告に出てくる数字をすべて書き出す
  2. 各数字を、Googleが公表している仕組み・第三者の推定・自社の実測値のどれかに分類する
  3. 第三者の推定に分類された数字が、KPIとして目標値を持っていないかを確認する
  4. 目標値を持っているなら、それを自社の実測値に置き換える
  5. 置き換えた実測値と売上の間の経路を、掛け算の式で書き出す

出どころ3分類を自社に当てはめると、たとえば次の3つのパターンに分かれる。

  • パターンA:第三者の推定がKPIになっている状態。月次の目標値が外部スコアで設定されている。この場合、目標を達成しても売上が動かない期が生まれる。KPIを自社の実測値に置き換えるのが先で、ツールの選定はその後だ。
  • パターンB:自社の実測値はあるが売上との経路が書けない状態。表示回数もクリック数も取れているが、そこから問い合わせ、商談、受注へどうつながるかを式で書けない。この場合に必要なのは新しい指標ではなく、記事単位で問い合わせまで追える接続である。組み方はKPIダッシュボードの設計で扱っている。
  • パターンC:指標の改善に工数が向いている状態。外部スコアを上げる施策に人と予算が向かい、比較・費用・選び方のページが更新されていない。この場合は工数の配分を戻すのが先だ。内部の構造から手を付けるなら内部リンク最適化の考え方が使える。

KPIを置き換えると売上はどう見えるか

置き換え先は「月間流入 × 問い合わせ率 × 商談化率 × 受注率 × 平均受注単価」だ。外部スコアと違い、各項目が自社で計測でき、どれを動かせばいくら変わるかを分解できる。

経路1(現状の把握):仮に月間流入を1,500人、問い合わせ率0.8%、商談化率50%、受注率20%、平均受注単価50万円と置くと、1,500 × 0.008 × 0.5 × 0.2 × 500,000 = 月60万円。この式に外部スコアは一度も登場しない。それが、外部スコアをKPIにできない理由でもある。

経路2(どこを動かすか):同じ前提で流入だけが2割増えると月72万円、問い合わせ率だけが0.8%から1.0%になると月75万円。どちらに工数を割くべきかは、この2つを並べれば決まる。数値はすべて仮置きなので、自社の実測値に置き換えてほしい。

経路3(外部ツールの費用判断):外部ツールの月額(円)÷(そのツールがなければ余計にかかる調査時間 × 人件費単価)= 回収までの月数。競合の把握やキーワードの絞り込みに実際に使っている時間で計算する。スコアの改善見込みを分母に入れないのが要点だ。投資判断の物差しづくりはSEOのROI計算に整理してある。

よくある質問

第三者のサイト評価スコアはGoogleのランキング要因ですか

Googleが公表しているランキングシステムの一覧に、第三者が提供する独自のドメイン評価指標は含まれていない。外部ツールが独自に算出した推定値であり、Googleが参照している値そのものではない、と読むのが正確だ。

ではその種の指標は見なくてよいのですか

見てよい。用途を限れば有用で、競合と自社の相対位置を粗く把握したり、狙うキーワードを絞り込んだりする場面では役に立つ。避けるべきなのは、改善目標として月次のKPIに据えることだ。

スコアを上げるための被リンク施策を提案されました

手段の中身を確認したほうがよい。Googleのスパムポリシーはリンクスパムを禁止行為の1つとして挙げており、リスクを負うのは発注した側である。獲得の方法を具体的に説明できない提案は、その一点で見送る判断材料になる。

海外製ツールと国内の運用基盤はどちらを選ぶべきですか

用途が違うので二者択一にならない。競合の相対把握が目的なら外部の分析ツール、記事を作って公開し問い合わせまで追うのが目的なら運用基盤になる。両方が必要かどうかは、月次報告に載せたい数字がどちらの分類かで決まる。

競合のスコアが自社より明らかに高い場合はどうしますか

スコアの差を埋めにいくのではなく、その競合が実際に上位を取っているクエリと、取れていないクエリを分けて見る。取れていないクエリは、規模の差にかかわらず自社が入り込める余地がある領域だ。全体のスコア差は、この絞り込みの前段で相対位置を掴むところまでで役目を終える。

KPIを入れ替えると社内の説明が難しくなりませんか

入れ替えの理由を、売上までの掛け算の式で示すと通りやすい。外部スコアはその式のどこにも入らないが、流入・問い合わせ率・受注単価はすべて入る。式に入る数字だけをKPIにする、という基準は社内で共有しやすい。

まとめ|報告に載せる数字を分類する

独自のサイト評価スコアは、Googleが公表しているランキングシステムの一覧に含まれていない。だからKPIには置かず、競合との相対位置を粗く見る目安として使う。KPIに置くのは自社の実測値で、売上までの掛け算の式に登場する数字だけに絞る。この整理をすると、指標は上がったのに問い合わせが増えない、という報告が起きなくなる。

ここまでの出どころ3分類で、第三者の推定がKPIになっている、実測値はあるが売上との経路を式で書けない、指標の改善に工数が向いて比較検討型のページが放置されている、のいずれか1つでも当てはまるなら、ツールを比較する前に自社の数字がどう並んでいるかを一度まとめて見たほうが早い。無料のSEO診断では、表示回数はあるのにクリックされていないクエリの一覧、記事ごとの流入と問い合わせの結び付き、比較検討型ページの更新状況、そして内部リンクが3種類未満のページの一覧を出す。申し込み時に自社サイトのURLと、直近3か月の月次報告に載せている数字の一覧を用意しておくと、初回のやり取りだけでKPIの置き換え先まで決められる。

次のアクション

検索を「問い合わせ」に変える次の一歩

記事の内容を自社で動かすときの進め方や費用感は料金プラン、画面や運用イメージはデモ・製品紹介、実際の成果は導入事例からご覧いただけます。

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この記事の評価

評価は次回以降のTrend Watch記事の品質改善に使います。

よくある質問

Moz と ATK は併用できますか?

できます。Moz で独自指標・被リンクの分析、ATK で設計・作成・公開・改善という分業が一般的です。ATK 単体でも設計から公開まで完結します。

ATK だけで被リンク分析や DA の確認はできますか?

日本市場向けの競合モニタリングは備えていますが、DA などの独自指標や被リンク分析が主目的なら Moz が適します。被リンク戦略が中心なら併用をおすすめします。

日本語の記事運用にはどちらが向きますか?

日本語の検索意図解釈から作成・公開・改善までを一貫させたいなら ATK が向きます。まずは無料診断で現状の改善余地を把握するのがおすすめです。

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