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内部リンクはどこから直すか|到達性マップで孤立記事とハブの分断を見つける

内部リンクをハブ・トピッククラスター・文脈リンクの3層で設計する完全ガイド。なぜSEOに効くか、設計手順、よくある失敗、ATKの自動リンク提案の位置づけまで実務目線で解説します。

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ATK編集部

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内部リンクはどこから直すか|到達性マップで孤立記事とハブの分断を見つける
目次

結論から書く。内部リンクで最初に直すべきは本数ではなく到達性である。どこからもリンクされていない記事は、内容がどれだけ良くてもクローラーが辿り着けず、評価も回遊も届かない。だから作業の順序は、孤立記事の解消 → ハブの決定 → 文脈リンクの追加であり、この逆順でやると本数だけ増えて構造が伝わらなくなる。

この記事は、従業員50〜500名規模のBtoB企業で、記事数が増えてきたオウンドメディアを運用している担当者と、その工数を承認する立場の方に向けて書いている。記事は積み上がっているのに順位が伸びず、過去記事のリンクは書いた人の裁量で場当たり的に張られている、という状況が想定読者だ。以下ではリンクが機能する条件を一次資料で確認し、到達性を点検する手順表と、作業工数を回収できるかの計算式を置く。

Googleはどんなリンクを辿れるのか

条件は明確に文書化されている。Googleがリンクをクロールできるのは、通常、href属性を持つa要素として記述されている場合に限られる。JavaScriptのイベントや標準外の形式で実装されたリンクは、確実に抽出されるとは限らない。アンカーテキストはクロール可能なa要素の中に置く必要があり、a要素が空の場合はtitle属性が使われることがある。画像リンクではimg要素のalt属性がアンカーテキストとして使われる。出典:Google 検索セントラル「リンクをクロール可能にする」(最終更新 2025年12月31日)https://developers.google.com/search/docs/crawling-indexing/links-crawlable?hl=ja

アンカーテキストについても要件が示されている。具体的で簡潔であり、リンク元とリンク先の両方に関連していること、「こちら」「ウェブサイト」のような曖昧な語を避けること、そしてアンカーテキストへのキーワードの詰め込みはスパムポリシーに反することだ。判断の目安として、アンカーテキストだけを読んでリンク先の内容が伝わるかを確かめるとよい、とされている。

この2点から実務上の結論が出る。リンクは「置いたかどうか」ではなく「a要素とhrefで置かれ、アンカーテキストが行き先を説明しているか」で判定する。装飾的なボタンやスクリプトで動く導線は、リンクとして数えないほうが安全だ。

リンクを増やしても順位が動かないのはなぜか

本数と構造は別のものだからだ。実際に起こりうる状況を3つ挙げる。

  • 全記事を相互にリンクしている状態:記事末尾に「関連記事」として全記事の一覧を機械的に出している。どの記事からどの記事へもリンクがあるため孤立記事はゼロになるが、どれがテーマの中心かが構造から読み取れない。リンクの本数は最大化されているのに、面としてのまとまりが伝わらない。
  • アンカーテキストが「こちら」で統一されている状態:本文中のリンクがすべて「詳しくはこちら」で書かれている。Googleの案内では曖昧な語を避けるよう明示されており、アンカーテキストだけを読んでも行き先が分からない状態は、この目安から外れる。リンクは存在するのに文脈が形成されない。
  • 孤立記事が放置されている状態:公開時に他記事からのリンクを張らず、記事一覧ページからしか辿れない記事が積み上がっている。一覧ページがページ送りで深くなると、実質的にどこからも辿られない記事が生まれる。内容の良し悪しにかかわらず評価が届かない。

3つに共通するのは、リンクを本数で管理している点だ。到達性で管理すれば、直す順序が決まる。

内部リンク到達性マップ|どこから直すか

ハブ層・クラスター層・文脈層の3層について、それぞれ到達性の点検項目と合格条件を並べる。ここではこれを到達性マップと呼ぶ。上の層が通っていないのに下の層を足しても構造は伝わらない、という順序が要点だ。

役割点検すること合格条件
ハブ層主要トピックの入口となる網羅的な記事各テーマにハブが1本だけ決まっているかテーマごとにハブが1本で、子記事から集約されている
クラスター層ハブを中心に配置するサブトピック記事群子記事とハブが相互にリンクされているかすべての子記事がハブと相互にリンクされている
文脈層本文中の該当箇所から関連記事へつなぐリンクa要素とhrefで置かれ、アンカーテキストが行き先を説明しているか「こちら」のような曖昧な語が使われていない

直す順序と、それぞれで起きやすい失敗を並べると次のようになる。

作業先にやるべきかやらないと起きることやりすぎると起きること
孤立記事の解消最初にやるクローラーが辿り着けず、内容にかかわらず評価が届かない関連性の薄い記事同士をつなぎ、テーマが混ざる
ハブの決定2番目テーマの中心が定まらず、面としてのまとまりが弱くなるハブを複数立て、同じクエリで自社ページ同士が食い合う
文脈リンクの追加最後本文の該当箇所から深掘り記事へ進めない1本の記事にリンクが密集し、どれが重要か伝わらない

点検の手順は次のとおりだ。上から順に実施する。

  1. 全記事の一覧を出し、他記事から1本もリンクされていない記事を抽出する
  2. 抽出した記事をテーマごとに分類し、それぞれの所属クラスターを決める
  3. クラスターごとにハブを1本だけ決める。候補が複数あるときは網羅性で選ぶ
  4. ハブと子記事の相互リンクを設定する
  5. 本文中のリンクを確認し、a要素とhrefで置かれているか、アンカーテキストが行き先を説明しているかを見る
  6. リンク切れ、転送、重複を点検して修正する

到達性マップを自社に当てはめると、たとえば次の3つのパターンに分かれる。

  • パターンA:孤立記事が積み上がっている状態。公開後に他記事からリンクを張る工程がなく、一覧ページからしか辿れない記事が増えている。この場合はハブの設計より先に、孤立の解消から着手する。公開手順に「関連する既存記事から1本リンクを張る」を組み込むと再発しない。
  • パターンB:ハブが複数立っている状態。同じテーマで網羅的な記事が2本以上あり、どちらにも子記事からリンクが集まっている。テーマの中心が割れているので、統合するか、片方を子記事の位置づけに変える。重複の見極めはキーワードカニバリの検出で扱っている。
  • パターンC:構造は整っているがアンカーテキストが曖昧な状態。ハブと子記事の相互リンクはあるが、本文中のリンクが「こちら」で統一されている。この場合は文脈層だけを直せばよく、構造を組み直す必要はない。

クロールの効率という観点ではどう考えるか

規模によって考え方が変わる。Googleは、クロールバジェットの管理が課題になる規模の目安を、100万ページを超えて週次で更新するサイト、または1万ページを超えて日次で更新するサイトとしている。浪費の要因として挙げられているのは、重複コンテンツ、不要なURL、soft 404、長いリダイレクトの連鎖、ページの読み込みの遅さだ。出典:Google 検索セントラル「大規模なサイトのクロール バジェット管理」(最終更新 2026年8月4日)https://developers.google.com/search/docs/crawling-indexing/large-site-managing-crawl-budget?hl=ja

数百本規模のオウンドメディアはこの目安に届かないため、内部リンクの目的をクロール効率の改善に置くのは筋が悪い。到達性の確保とテーマのまとまりを示すことが目的であり、そこに絞ったほうが効果が読める。あわせて、Googleは検索の基本事項を「技術要件」「スパムに関するポリシー」「ベストプラクティス」の3本柱で整理しており、クロール可能なリンク構造はベストプラクティス側に位置づけられている。出典:Google 検索セントラル「Google 検索エッセンシャル」(最終更新 2025年12月18日)https://developers.google.com/search/docs/essentials?hl=ja

なお、内部リンクの設計より先に個々の記事の中身を直すべき段階もある。記事数がまだ少なく、各テーマで検索意図への充足度に課題がある場合は、リンクを組んでも運ぶ評価そのものが乏しい。ハブ記事の作り方はピラーページ戦略、クラスターの組み立てはトピッククラスターの構築に整理してある。

この作業の工数はどこで回収するのか

回収経路は2本ある。1本目は「孤立解消による流入回復 × 問い合わせ率 × 商談化率 × 受注率 × 平均受注単価」、2本目は「回遊による追加接触 × 問い合わせ率の上昇分」だ。作業量が読みやすいのは1本目なので、こちらで判断する。

経路1(孤立解消側):孤立記事の本数(本)× 1本あたり回復見込み流入(人/月)× 問い合わせ率(%)× 商談化率(%)× 受注率(%)× 平均受注単価(円)= 月間の増加受注額。仮に孤立記事を30本、1本あたり回復見込みを10人、問い合わせ率1.0%、商談化率50%、受注率20%、平均受注単価50万円と置くと、30 × 10 × 0.01 × 0.5 × 0.2 × 500,000 = 月15万円。回復見込み流入は自社の同種記事の実績値に置き換えてほしい。

経路2(作業コスト側):対象記事数(本)× 1本あたり作業時間(時間)× 人件費単価(円/時)= 一度きりの作業コスト。仮に30本、1本20分、人件費単価5,000円と置くと、30 × 0.33 × 5,000 = 約5万円。作業は一度きりで、効果は継続する形になる。

経路3(回収期間):経路2の作業コスト ÷ 経路1の月間増加額 = 回収までの月数。上の仮の値では 50,000 ÷ 150,000 で1か月未満になる。内部リンクの整理が優先度の高い作業と言われるのは、この比率が他の施策より良くなりやすいためだ。数値はすべて仮置きなので、自社の実測値で計算し直してほしい。

よくある質問

内部リンクは多いほど良いのですか

よくない。全記事を相互にリンクすると孤立はゼロになるが、テーマの中心が構造から読み取れなくなる。管理すべきは本数ではなく到達性と、ハブが1本に定まっているかである。

アンカーテキストはどう書けばよいですか

Googleの案内では、具体的で簡潔であり、リンク元とリンク先の両方に関連していること、「こちら」のような曖昧な語を避けること、キーワードを詰め込まないことが示されている。アンカーテキストだけを読んで行き先が伝わるかで確かめるとよい。

画像だけのリンクでも評価されますか

Googleはimg要素のalt属性をアンカーテキストとして使うとしている。したがって、alt属性が空の画像リンクは行き先の説明がない状態になる。画像で導線を作る場合はalt属性を必ず書く。

孤立記事はどうやって見つけますか

全記事の一覧に対して、他記事から1本もリンクされていないものを抽出する。記事一覧ページからしか辿れない記事も、ページ送りが深くなると実質的に孤立に近づくため、同じ扱いで見るのが安全だ。

記事が多くて手作業では追えません

まず孤立記事だけを抽出して、そこだけ手で直す。全記事のリンクを一度に見直そうとすると終わらないので、到達性マップの順序に従って層ごとに区切る。文脈層は最後でよい。

まとめ|最初に直す1つを決める

内部リンクの改善で最初にやることは、孤立記事の抽出である。次にテーマごとのハブを1本に定め、最後に本文中のアンカーテキストを行き先が伝わる語に直す。この順序を守れば、作業量は限られ、効果も読める。逆に文脈リンクの追加から始めると、本数は増えるのに構造は伝わらないままになる。

ここまでの到達性マップで、ハブ層(テーマごとにハブが1本に定まっていない)、クラスター層(子記事とハブが相互にリンクされていない)、文脈層(アンカーテキストが「こちら」で統一されている)のいずれか1つでも当てはまるなら、リンクを足す前に自社サイトの現在の構造を一度まとめて見たほうが早い。無料のSEO診断では、他記事から1本もリンクされていない記事の一覧、テーマごとのハブ候補と重複、内部リンク先が3種類未満のページの一覧、そしてリンク切れと転送の箇所を出す。申し込み時に自社サイトのURLと、主要なテーマを3つほど用意しておくと、初回のやり取りだけで最初に直す1つが決まる。

次のアクション

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評価は次回以降のTrend Watch記事の品質改善に使います。

よくある質問

内部リンクは多ければ多いほど良いのですか?

いいえ。やみくもに増やすとリンクの意味が薄まります。ハブ・トピッククラスター・文脈リンクの3層で、意図のあるリンクを置くことが重要です。

アンカーテキストはどう書くべきですか?

「こちら」のような曖昧な語ではなく、リンク先の内容が伝わる文脈に合った語句にします。同じ記事への複数リンクでは表現を変えると自然です。

記事が多くて手作業では追えません。

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